株式会社ENERALL 武内大輝の社長インタビュー（成功談・失敗談）

社長になったきっかけは？: 起業したきっかけは、「自分の人生に熱中したい」という想いからです。20代の頃は、仕事も私生活も充実していましたが、どこか心の奥に「物足りなさ」を感じていました。30歳を迎え、これからの人生を真剣に見つめ直すようになったとき「無難に生きること」への違和感に気づき、一生に一度の人生なので「自分自身にもっと能動的に生き、熱中したい」と感じ、独立を決意しました。また、仕事を通じ同じ想いを持つ仲間、さらにお客様や社会も巻き込んでいくことで「自分の人生」が単に個人のものではなく、ステークホルダーを含むものへと広がり、より持続的で価値のあるビジョンになると確信しました。
どんな仕事をしている会社ですか？: 株式会社ENERALLは、営業代行を主軸とし、企業の営業活動を支援する会社です。具体的には、新規顧客の開拓や商談の創出、展示会でのリード獲得支援など、クライアントの営業プロセスを成果につなげるお手伝いをしています。特に、営業戦略の構築から実行、フォローアップまで一貫してサポートできる点が特徴です。

また、「一度きりの人生を幸福に」というコアバリューを掲げ、クライアントだけでなく、社員や関わるすべての人々の成長や成功を目指しています。お客様のビジネス課題を解決し、長期的なパートナーシップを築くことを大切にしています。
成功談を聞かせてください！: スタートアップの経営者にとって重要な仕事の一つは、「どれだけ良い人材を巻き込み、適材適所に配置できるか」だと考えています。まだまだ課題も多い中、強いて挙げるなら、この部分が比較的うまくいっていると感じています。

現在、私を含め役員は3名おりますが、2人とも以前からの信頼関係がある方々です。そのおかげで2期目には対前年比売上200％以上という成長を実現することができました。彼らは私の苦手な部分を補ってくれるだけでなく、多角的な意見を提供してくれるため、会社経営において欠かせない存在となっています。

また、社員3名と業務委託10名が在籍しており、それぞれの得意分野や強みを活かせるポジションで働いてもらっています。この仕組みのおかげで、高い継続率を維持できていると感じています。人材を活かす環境づくりが、会社の成長を支えている成功要因の一つだと思います。
失敗談を聞かせてください！: この数年の間に多くの失敗を経験しましたが、特に印象深いのは設立当初に入社した社員が2ヶ月で辞めてしまったことです。元美容師で営業未経験の方でしたが、早く戦力になってもらいたいという焦りから、ほぼ毎日、自宅兼事務所に来てもらい、マンツーマンで指導しながら仕事をしてもらっていました。

本人にはセンスがあり、実力もめきめきとついてきていたため、ある日突然「辞めたい」と言われたときは驚きとともに、気づけなかった自分への反省が大きかったです。おそらく私のコミュニケーションは一方的で、相手の感情や負担に寄り添えていなかったのだと思います。

この失敗から相手の気持ちを読み取り、対話を大切にすることの重要性を改めて実感しました。今では、社員やチームメンバーとのコミュニケーションを丁寧に行い、彼らの想いや状況に寄り添うことを常に意識しています。
これから起業する人に向けてメッセージをお願いします！: 「やりたいことを見つけよう」とよく耳にしますが、それが最初から分かっていればどれだけ楽だろうと思います。ただ、「これだ」と確信できるものを見つけるのは非常に難しいことだとも感じます。

そこで、私からのメッセージは、「いま目の前にあることに全力で取り組んでください」ということです。起業を考えるときも同じで、それが本当に自分のやりたいことかは、最初から明確ではないかもしれません。しかし、少しでも興味や関心があるなら、それには必ず縁があります。中途半端に関わるのではなく、真剣に取り組むことで、自分が本当にやりたいことなのかを内省できるようになります。

仮に、それが「やりたいこと」ではなかったとしても、その過程で得たスキルや知識、人間力は、必ず未来で役立つときが来ます。スティーブ・ジョブスが「未来を見て点をつなぐことはできないが、振り返ったときに点がつながる」と語ったように、目の前の努力が未来でつながるのだと信じています。

起業の道は決して簡単ではありませんが、その中で得られる成長や達成感は計り知れません。環境や他人のせいにせず、自分の手で人生を切り拓く覚悟を持ち、挑戦を楽しんでください！